XF50mm F1.0で切り取る蓮(2.8通しズームとボケ量比較有り)
いつも本ブログをご覧頂きまして、ありがとうございます。
今回は新しく購入しましたXF50mmF1.0 R WRの試運転で、森川花はす田へ撮影へ行った際の記事です。
ポートレート向けのレンズでは有りますが、ボケ量とボケ質を活かして花スナップでも使用してみた次第です。
蓮なので草むらのようなボケ質が試される環境でも無いですが、ご参考までに。
もくじ
1.設定
2.機材
3.作例
4.XF16-55mmと比較
5.まとめ
1. 今回の設定について
今回もPRO Neg.STDのカスタムを使用しています。
↓以前のカスタム記事はこちら
PRO Neg. Stdをカスタムしたら、撮って出しで良い感じの色が出た話。(蓮の花編)
設定は下記の通りです。
露出 プラス目
前後ホワイトバランス AUTO
ダイナミックレンジ 200%
ハイライト −2
シャドー +1
シャープネス 0
明瞭度 0
カラー +3
カラークロームエフェクト weak
カラークロームブルー weak
グレイン・エフェクト無し
2. 機材
X-Pro3×XF50mmF1.0
X-T4×XF16-55mmF2.8/XF70-300mmF4.0-5.6
XF50mmF1.0とXF16-55mmF2.8で同じ画角にして、ボケ量の比較もしてみました。
後半にて掲載しようと思います。
X-Pro3とXF50mmF1.0を合わせましたが、とにかく重いです。
サムレスト有りでレンズは左手でしっかりホールドする形で2時間ほど撮影しましたが、普段は感じない疲労感が少し手首に残りました。
NOKTON35mmF1.2の軽快さが恋しくなりましたが、写りが楽しすぎるので使える感じです。
※スペックを考えれば充分コンパクトで軽いので、トレーニングが足りないかもしれません。
3.作例
開放では周辺減光がそれなりに出ます。
その為暗くなりがちで、さらに空を入れると余計暗くなってしまいます。
(これでも+0.7evしています)
いつもはマルチ測光にしていますが、スポット測光も試すべきかもしれません・・・。
F1.0の被写界深度のお陰で、すっと花に視線が行くように感じます。
手前の蕾も見事にボケているので、それなりに処理できています。
色味も何とも優しい発色をしてくれています。
手前と奥両方とも葉がボケており、ピントが合っているのは手前の花びら数枚といったところです。
手前の葉も見事にボケています。
これだけ綺麗に大ボケしてくれるので、前ボケを取り入れる楽しみが増えました。
ちょっと前ボケを取り入れすぎたかもしれません。
確か最短での一枚。
わずかな合焦部と、後はボケのみが存在する世界です。
ナチュラルで柔らかいボケなので、背景が分かる程度に美しくボケてくれます。
+1.3evして調整しました。
後ろの蓮が形が分かるものの、とろけるようにボケているのが好みです。
中距離の被写体は背景との距離次第で簡単に分離可能です。
昔使用していたパナのNOCTICRON42.5mmF1.2も背景からの分離が出来ましたが、このレンズはそれ以上です。
たまには花以外も。
水面は大ボケしており葉っぱの水たまりに目が行きやすいかと思います。
右端の葉は構図で処理すべきだったと反省。
最短での一枚。
ボケすぎてもはや背景が分かりません。
換算だと最大撮影倍率0.12倍なのに、ここまでボケるのは流石の一言。
落ちた花びらにも美しさがありますね。
落ちた花びらか花自体にピントを合わせるか悩ましい構図でした。
花にピントを合わせましたが、落ちた花びらに合わせるべきだったかなと思います。
シャッタースピードは曇天でも1/4500秒です。
F2.8通しなら3段遅くなる為、1/600秒と言ったところでしょうか。
F1.0の為当たり前では有りますが、シャッタースピードも余裕が有りすぎて楽しいです。
夜の祭りなども撮りに行きたいところです。
(DR:200%のためiso320で撮影しているため、実際は1/9000秒です。)
同じく最短付近での撮影。
手前にピントを合わせた際の遠景のボケをご覧下さい。
最短での一枚。
奥の花の手前の花びらにピントを合わせましたが、合焦部からすぐにボケています。
横からばかり撮るので、たまには上から。
花びらの陰影が良い感じで表現されています。
亀と船を見つけたのでスナップしてみました。
この距離でも亀にピントを合わせれば、船はボケます。
周辺減光も相まって良い雰囲気が出ていますが、クラシッククロームかクラシックネガの方がよかったかな?と少し後悔。
ボケ量のおかげで主題が引き立ちます。
睡蓮も見つけたので撮影。
なるべく水面に近付けて撮影しています。
被写界深度の浅さが分かり易い一枚になりました。
画面中央以外はゆるやかにボケているので、中央の主題に目が行きやすいと思います。
寄ってもシロツメクサはこの程度のサイズでしか写せません。
ただボケ量のおかげで、後ろのシロツメクサは玉ボケの様にボケます。
背景をただぼかすだけなら、望遠でも可能です。
ただこのレンズはF1.0かつ換算75mmだからこそ、背景を取り込みつつその背景を大きくぼかすことが可能です。
4.XF16-55mmF2.8とのボケ量の比較
似た画角でXF16-55mmとXF50mmのボケ量を比較してみました。
F1.0が実際どれだけボケるか参考になると思います。
若干構図と撮影距離が違うのはご容赦ください🙇♂️
XF16-55mmF2.8は背景が分かる程度にボケていますが、XF50mmF1.0は何となく形を残して後はボケています。
こちらは周辺減光のご参考までに。
XF16-55mmは大きく出ていませんが、それなりにXF50mmは出ています。
露出も若干低い事もありますが、写真の印象も少し薄暗く感じてしまいます。
充分なボケ量だと思いますが、XF50mmはこちら。
背景の木の輪郭すら溶かしています。
ボケ量のお陰ですっと主題に目が行きますね。
花びら部分の拡大比較です。
流石に解像感はXF16-55mmの勝ちですね。
ただXF50mmも開放F1でここまで写っているのも驚異だと思います。
レビューなどで開放の解像度が〜と言うのを目にした事も有りましたが、私は充分すぎる解像度に感じます。
お次はXF50mmをF2.8まで絞った際の比較です。
拡大してみます。
流石に3段絞ればXF16-55mmより良くなりました。
と言っても拡大しないと分からない差なので、改めてズームでかつ開放からここまで写るXF16-55mmの凄さを再認識しました。
5.まとめ
中距離でも背景がボケる、F1.0の圧倒的なパワーを感じました。
F2.8通しでも充分にボケますが、突き抜けたボケ量とボケ質が欲しい場合はこのレンズは心強い味方になってくれます。
ポートレート向けのレンズですが、浅い被写界深度と空気感を感じる写りを活かしたスナップ撮影にも非常におすすめします。
スナップ撮影されている方、お子さんがいる方にも推せるレンズです。
現在スナップで使用しているので作例が貯まったら、記事にしたいと思います。
ここまでご覧頂きありがとうございました!
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